第8回事業再構築補助金 (最低賃金枠)の要件見直しのポイント解説

今回の要件見直しの背景には、10月に全国平均31円の最低賃金引き上げがあり、10月上旬開始予定の第8回公募から最低賃金枠の要件見直しが行われました。本記事では、第8回事業再構築補助金の最低賃金枠の要件緩和について解説します。

事業再構築補助金(最低賃金枠)とは

「最低賃金枠」は、第3回公募から新設された枠です。 2021年10月から全国平均で28円を目安に最低賃金が引き上げられました。これにより影響を受けた事業者の方を対象としています。 「最低賃金枠」は加点措置を行い、「緊急事態宣言特別枠よりも採択率で優遇される」ため、大変有利な枠となっています。

しかし、「最低賃金枠」の適用には条件があり、3か月以上、最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いることを満たす事業者が対象になります。補助内容は以下のとおりです。

【補助金額】
従業員数5人以下:100万~500万円
従業員数6〜20人以下:100万~1,000万円
従業員数21人以上:100万~1,500万円

【補助率】
中小企業:3/4
中堅企業:2/3

第8回公募からの変更点は3つ

結論から言うと、最低賃金枠の要件のうち、変更になるのは次の3つです。

  1. 最賃売上高等減少要件の撤廃
  2. 最低賃金要件の期間修正
  3. 事業再構築要件を満たすための「製品等の新規性要件」

最低賃金枠の補助金額・補助率について、変更はありません。加点措置が行われ採択率において優遇される点や、最低賃金枠で不採択となった事業者は通常枠で再審査される点もそのままです。

ひとつずつ見ていきましょう。

1.最賃売上高等減少要件の撤廃

事業再構築補助金に申請するには満たさなければいけない必須要件があります。加えて、「最低賃金枠」で申請する事業者の方には別の要件が設けられています。そのひとつが最賃売上高等減少要件です。

最低売上高減少要件
・コロナ前に比べて売上高30%以上減少または付加価値額45%以上減少していること

この要件が撤廃、つまりなくなります。第8回公募からは、「最低賃金枠」も「通常枠」と同様「コロナ前に比べて売上高10%以上減少又は付加価値額15%以上減少」の売上高等減少要件が適用されます。

2.最低賃金要件の期間修正

次に「3か月以上、最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること」という最低賃金要件の対象期間が修正されました。

現行 2020年10月から2021年6月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること
新要件
(第8回以降)  
2021年10月から2022年8月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること

3.事業再構築要件を満たすための「製品等の新規性要件」

最後に、「事業再構築」の定義に該当する事業であることを示すために満たす必要がある製品等の新規性要件について、3つある要件のうち、ひとつが任意要件になりました。

現行①過去に製造等した実績がないこと
②製造等に用いる主要な設備を変更すること
③定量的に性能または効能が異なること
新要件
(第8回以降)
①過去に製造等した実績がないこと
③定量的に性能又は効能が異なること
※②は任意要件に

事務局が公開した見直し内容の資料抜粋

下記、事務局の発表資料の抜粋です。今回見直された点がまとめられています。(リンクは下部)

結論、事業再構築補助金の最低賃金枠は使いやすくなった

基本的に今回の要件見直しはポジティブにみています。一番のポイントは、最賃売上高等減少要件がなくなったことです。今回の変更により、これまで対象ではなくてあきらめていた事業者も対象になるかもしれません。

通常枠等と比べて、最低賃金枠の上限額最大1,500万円と低めです。しかし、経費に対する補助率は引き上げられていて、採択率も優遇されています。中小企業の事業者にとって使いやすい申請枠ですので、ぜひ一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。

参考

事業再構築補助金「最低賃金枠」の要件見直しについて 経産省

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